日本心理臨床学会第33回秋季大会 実行委員会招待講演 記録データ

日本心理臨床学会第33回秋季大会 実行委員会招待講演

2014年8月25日に行われました第33回秋季大会「実行委員会招待講演」の記録データを掲載しております。
※「概要・出演者等」、「内容」は、プログラム/論文集に掲載したものです。内容、出演者等、変更になっている場合もあります。

記録データ
概要・出演者等

実行委員会招待講演

『精神病、異なる立場の専門家、精神科医:精神病理学への批判的かつ異文化的視点』
8月25日(月)13:30~15:30 メインホール

 講演者:Keith Tudor,Ph.D.(Associate Professor at Auckland University of technology,New Zealand)
 司会者:野島 一彦(跡見学園女子大学)
 通訳者:三國 牧子(九州産業大学)

内容

【講演者の紹介】
オークランドのAUT ( Auckland University of technology) 大学の准教授であり、同大学のサイコセラピー&カウンセリング学部の学部長を務める。「交流分析家」の資格と国際交流分析協会での「講師とスーパーバイ ズ」の資格を持ち、ニュージーランド・サイコセラピスト協会のメンバーである。
1979年にソーシャルワーカーとしてのトレーニングを終え、その資格を取得後の1994年、サイコセラピストとしての資格を得た。ゲシュタルトセラ ピー、交流分析、クライエント中心療法など、様々な理論や技法を学び、違ったアプローチの影響に興味を持った。「Advancing Theory in Therapy」シリーズ(Routledge, UK)の編集者でもある。
特に興味のある分野は、心理学やサイコセラピーの社会的、文化的、政治的な観点であり、「Psychotherapy and Politics International」の編集、また「Journal of Psychotherapy Aotearoa New Zealand」の共同編集を手掛けた。
Tony Merryとの共著で日本語訳されている『ロジャーズ辞典』 (岡村達也監訳、金剛出版) や、12冊の著書を含む出版物は250冊を超える。最近の著書「The Turning Tide 」(LC Publications, Aotearoa Newzealand)は、故郷であるニュージーランド、アオテアのサイコセラピーの多元性やパートナーシップが考察されている。
【講演要旨】
精神病理学の理論は、医学/精神医学モデルを主としている。この講演では、心理学者やサイコセラピストの立場から、医療について、特に「疾病」「病理」 そして「障害」への医学的、精神医学的理解に関する信頼性に疑問を投げかける。健康心理学の考え、サイコセラピーのいくつかのオリエンテーションや方法、 (医学/精神医学とは)異なる立場の独特の知識と伝統をもとに、精神病という観点から精神病理学について議論される。様々な精神病の形が議論されるし、同 様にクライエントとの治療的な関わりへの影響や、臨床の専門家としてのアイデンティティについても議論される。

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